ノロウイルスの感染予防について
ノロウイルスは感染性胃腸炎の主な原因の1つです。ノロウイルスは感染性が強く、保育園や高齢者施設などで集団発生を引き起こしています。御家庭においても感染の予防に心がけましょう。
ノロウイルスとは?
主な症状 | おう吐、下痢、腹痛、発熱 |
---|---|
潜伏期間 | 平均1日~2日 |
発生時期 | 11月~3月にかけて多く発生 |
感染経路 | 発症者のおう吐物や便に触れた手によって、口に運ばれることで感染します。 |
御家庭では、次のことを行いましょう。
健康観察と早めの受診
- 手洗いは二次感染予防の基本です。
- おう吐や下痢などの症状がある場合は、早めに受診しましょう。また、脱水症状にならないように、水分補給に努めましょう。
二次感染予防
1.手洗いは二次感染予防の基本です。
患者のおう吐物や便には、たくさんのノロウイルスが含まれています。目に見えないノロウイルスは、直接的・間接的に手指などに付いて、二次感染の原因となります。ウイルスを手から落とすには、手をこまめに洗うことが重要です。トイレの後やおう吐物、便の後始末の後、食事や調理の前には、石けんと流水で丁寧に洗いましょう。また、手洗いの後は個人専用のタオルを使用しましょう。
2.排泄の介助、おう吐物の片付けは注意して正しく行いましょう。
【排泄の介助】
自分で排泄ができない場合は、周囲の大人が排便後のおしりを拭いてきれいにします。おむつ交換は、掃除をしやすい場所で行います。排便のお世話の後は、他のところに触れないようにして、すぐ手を洗います。便が手に付くときは、使い捨ての手袋を使いましょう。
紙おむつは、トイレで便を落とした後、ビニール袋に密封して捨てます。トイレを便で汚したら、その部分を塩素系の消毒液で消毒します。塩素系の消毒液を使ったら窓を開けるなどして換気をしましょう。
【おう吐物の片付け】
直接汚れないように、使い捨ての手袋、マスク、汚れてもいいエプロンをして準備をします。おう吐物は使い捨ての布やペーパータオル等で外側から内側に向けて折り込みながら静かに拭き取ります。使用したペーパータオル等は周りに触れないようにして、すぐにビニール袋に入れ密封して捨てます。汚染した部分は、塩素系の消毒液で消毒します。
3.お風呂に入る前には、おしりをきれいにしましょう。
風呂の湯につかる前には、まずよくおしりを洗い、下痢のある患者さんの入浴は一番最後にします。他の家族と混浴はさけましょう。風呂の水は毎日かえて浴槽や風呂の床、洗面器、椅子なども清潔に掃除をします。タオルやバスタオルの共用はやめましょう。
4.下着や汚れた衣類は消毒をして洗濯しましょう。
患者さんの便やおう吐物で汚れた下着や衣類は、他の家族のものとは別に洗濯します。まず付着した便やおう吐物を取り除き、その後85℃で1分以上になるよう熱湯消毒するか、塩素系の消毒液に10分間つけて消毒し、普通に洗濯します。
5.消毒液の作り方(原液濃度5~6%の場合)
用意するもの | 家庭用漂白剤、ペットボトル等の入れ物、水 |
使用できる場所・物 |
トイレ、床、下着、洋服など ※手指の消毒には使えません。 |
作り方 (濃度0.05%) |
ペットボトルなどの容器に、水を500ml入れ、そこに漂白剤の原液5ml(ペットボトルのキャップ1杯)を入れて希釈します。 |
注意 |
|
入所者が嘔吐した場合の処置の仕方
【あらかじめ準備しておくもの】
使い捨て手袋、マスク、ガウンやエプロン、ペーパータオル(または新聞紙)
- 汚染場所に関係者以外の人を近づけないようにします。
- 処理する人は使い捨て手袋とマスク、エプロンを着用してください。
- おう吐物はぺーバータオルや新聞紙等で外側から内側に向けて、拭き取り面を折り込みながら静かに拭い取る。※同一面で何度もこすると汚染を広げるので注意すること
- 使用した使い捨てのペーパータオルや新聞紙等はすぐにビニール袋に入れ処分する。
- おう吐物が付着していた床とその周囲を0.1%次亜塩素酸ナトリウムを染みこませたペーパータオル等で覆うか浸す様に拭く。
- 次亜塩素酸ナトリウム、トイレ・床などの掃除には、ビニール袋に0.1%次亜塩素酸ナトリウムをペーパータオルが染みこむ程度に入れ消毒すると良い。家庭用漂白剤(原液濃度6%の場合)で代用できる。
- 次亜塩素酸ナトリウムは熱などの金属を腐食させるので拭き取って10分程度たったら水拭きする。
- 処理後は手袋を外して手洗いをする。手袋はペーパータオルや新聞紙等と同様に処分する。
【注意事項】
- 嘔吐物を処理後48時間は感染者の有無に注意してください。
- 嘔吐物の処理中、処理後は窓を開けるなど喚起に注意してください。
お問い合わせ先・リンク
- 中北保健福祉事務所 TEL:0551-23-3071
- 厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A