北杜市内においてナラ・カシ類等の樹木が、夏から秋にかけて赤褐色に変化し、枯死する「ナラ枯れ」が確認されました。
今後、拡大する恐れがありますので、「ナラ枯れ」と思われる樹木の発見に御協力を御願いします。
こんな枯れた木はナラ枯れが原因かも・・・
- 夏から秋にかけて、葉が赤褐色になる。(7月下旬から8月中旬)
- 樹幹の低いところ(高さ2m以下)に小さな穴(直径2mm)が多数みられる。
- 木の根元に細かい木くず(フラス)が大量に溜まっている。
なぜ、木が枯れてしまうのか
「カシノナガキクイムシ」という昆虫が運ぶ「ナラ菌」によって枯死が起こる樹木の伝染病です。この「ナラ菌」に感染した樹木は、水分等を吸い上げる機能を失い、枯死します。
※「ナラ菌」に感染していても必ず枯死するとは限りません。
カシノナガキクイムシとは
体長5ミリ程度の小さな黒褐色の甲虫です。集団で樹木内部に侵入し、ナラ菌を媒介するとともに、そこで産卵します。やがて孵化した多数の幼虫が、樹木内に孔道を掘るようになると大量の木くずが外へ排出されるようになります。やがて夏季になると成虫となり、新たな樹木を求め集団で移動し、ナラ枯れを広めます。
どんな木が被害にあうのか
樹木の中でもナラ類(コナラ、ミズナラ等)の被害が多く、シイ・カシ類でも被害が見られます。特に幹の太い高齢木は枯死に至ることが多くあります。
ナラ枯れ被害の発生メカニズム
1 6月以降に前年の被害木から羽化した、カシノナガキクイムシ(新成虫)が樹木から脱出、この際ナラ菌が持ち出される。
2 脱出した新成虫(オス)が健全なナラ等に飛来、せん入し集合フェロモンを出し他の成虫(オス)を呼び寄せる。この際、ナラ菌も持ち込まれる。
3 オスが掘った孔にメスが引き寄せられせん入し、産卵。
4 2で持ち込まれたナラ菌は、樹木の孔道を伝ってまん延し、樹木の細胞に害を与える。
また、卵から孵ったカシナガキクイムシの幼虫は、孔道内で成長する。
5 感染した部分の細胞が死ぬと、道管が目詰まりを起こすため、通水障害を起こす。
この結果、多くのナラは7月下旬頃から8月中旬にかけて葉が変色し、枯死に至る。
6 翌年の夏、4で卵から孵ったカシノナガキクイムシが樹木から脱出し次の樹木へ飛び立つ。
「ナラ枯れ」と疑わしい木を見つけたら
林政課まで御連絡ください。
TEL 0551-42-1353
FAX 0551-42-2335
Mail rinsei@city.hokuto.yamanashi.jp